急性期の褥瘡を悪化させないためのケア
褥瘡が初期の段階は、ドレッシング材や外用薬を使用し、
局所治療をします。
そして、同時に看護師がすべきことは、
原因の追究とその除去です。
急性期の局所治療
褥瘡の発生後1〜3週間は、病態が不安定で、
表面が損傷しやすい時期です。
そこで、ドレッシング材や外用薬で、創面を保護し、
湿潤環境を保持するなど、局所治療を行います。
発赤や破れていない水泡など、
滲出液がない状態のときは、創面の観察がしやすい
透明なドレッシング材を選ぶようにします。
推奨されるドレッシング材や外用薬
褥瘡を悪化させないようにするためには、適切な処置が必要です。
褥瘡予防・管理ガイドラインでは、
初期の褥瘡されるドレッシング材や外用薬を以下のように示しています。
発赤・水泡: ドレッシング材(ポリウレタンフィルム・ハイドロコロイド)
外用薬(アズレン・酸化亜鉛)
びらん・浅い潰瘍: ドレッシング材(ハイドロコロイド・ポリウレタンフォーム)
外用薬(アズレン・酸化亜鉛・塩化リゾチーム・
プクラデシンナトリウム・プロスタグランジンE1)
また、ドレッシング材を使用するときは、
剥離刺激に対する注意が必要です。
非固着性、あるいは粘着力の弱いタイプを使用しましょう。
外用薬は、創面保護効果の高い白色ワセリンなどの油脂性基材をえらびます。
そして、外用薬をガーゼにつけて使う場合は、
ガーゼが滲出液を吸収しすぎて創を乾燥させ、
固着してしまう場合があるので、
「少ないガーゼに、外用薬を多めにつける。」、
「非固着性のシリコンガーゼや非固着性のパッドを使う。」
など、工夫することが必要です。